顔出しは一切”NG”・・・という人気女性作家の美容整形手術を行うなど、主人公の「権藤弓一朗」は患者を選びません!
たまに大金に目が眩んで安請け合いしてしまうこともありますが、とにかくその腕前は超一流で確かなものです。
さて、今回はいったいどんな人物が、弓一朗を頼ってくるのでしょうか?
最初にネームが担当から回ってきた時「なんだこれ、すごい面白いぞ⁈」と唸った作品『Dr.クインチ』。グランドジャンプ新人賞出身のホープです。 https://t.co/WQ2YPoODWf
— かねじょう(漫画編集者) (@d_kanejo) December 5, 2018
「Dr.クインチ4巻 case20」のネタバレ・あらすじ
今年49歳になった「諸井慎二」は、株式会社インク・インクの代表取締役を務めています。
インク・インクは小さな出版社ですが、人気女性作家として知られる「望月香衣」の作品を出版するなど、順調に業績を伸ばしている会社です。
慎二はこの会社を32歳の時に起業し、仕事一筋の人生を送ってきたこともあって、これまで”結婚”にはとんと縁がありませんでした。
しかも、結婚して”幸せになった人”・・・が身近にいなかったこともあり、慎二の結婚観は非常にシビアなものです!
そのため、「結婚」・・・というモノに対しての憧れを、まったく抱いていなかったのでした!
ところが、50歳を目前に控えた今になって、「このままでいいのか・・・?」
・・・という、言葉にならない不安を覚えるようになり、”独りで幸せ”・・・と言い切れる自信を無くしてしまいます。
そこで、敢えて始めたのがベタな”婚活”でした!
50手前での婚活は厳しいと言われる中、小さな出版社とはいえ自分の会社を経営している慎二は、婚活パーティーに参加すると多くの女性に興味を持ってもらえます。
とは言え、女性たちから受ける質問は、会社の規模やお金のことばかり・・・
慎二の人間性になど、興味を示す女性は誰1人いません!
そんなある日、オフィスで虚しい婚活に落胆して疲労感を覚えていた慎二は、部下の女性である「島田」も婚活していること知ります。
島田に「がんばりましょ!」・・・と発破をかけられた慎二は思わず、「婚活の手ほどきをしてくれないか?」・・・とアドバイスを求めてしまうのでした。
こうしてビジネス以外でも島田と接するようになった慎二は、自然と島田に好意を抱くようになります。
そして島田もまた同様に、慎二に思いを寄せていたのでした。
ただ、島田は5歳の息子と3歳の娘がいるシングルマザー・・・
それを気にする島田に対し慎二は、「子供たちに会わせてくれないか?」・・・と切り出し、2人の子どもに会うことになります。
初めて会う2人の子どもたちはまだ幼く純粋無垢で、人見知りもせずに慎二に懐いてくれたこともあり「めちゃくちゃ可愛いなぁ」と、もうデレデレ・・・
”2人の子供たちの父親になりたい”・・・という気持ちが、自然と高まっていくのでした。
子供たちと島田を深く愛するようになった慎二は、”ゴム”なしで愛し合っている最中、「中に出して!」・・・と言われ急に島田から離れてしまいます。
「社長、怖くなったんですか?」・・・と、島田に問われる慎二でしたが、結婚に怖じ気づいて離れたわけではありません!
「もし自分の子供ができたら、あの子たちより贔屓してしまう・・・」
・・・と、自分の本当の子供を特別視してしまうかもしれない・・・という思いに突然襲われたのでした。
男運に見放されたことが原因でシングルマザーになったことを自覚している島田は、真剣に子供たちのことを思う慎二の優しい言葉に感激し、2人の仲はさらに深まります。
そして、どうしようかと考えた結果、藤美容クリニックを訪れるのでした。
訪れた理由は「パイプカット」・・・避妊のための施術です。
精管を切ることで精子が精嚢に届かなくなり、セックスをしても妊娠させることはほぼありません!
この依頼を、執刀医の「権藤弓一朗」は即答で引き受け、いつも通り完璧な施術を行います。
そして、妊娠の心配がほぼなくなった慎二は島田から求められた夜、精液検査の結果が出ていないことが気になったものの、拒否することなく素直に受け入れました。
・・・ところが1ヶ月後、まさかの島田の”妊娠”が発覚!
パイプカットしたのに島田が妊娠した・・・という現実にまったく納得のいかない慎二は、激怒してクリニックに押し掛け、弓一朗と藤美容クリニックを訴えると息巻きます!
はたして、弓一郎の施術の失敗によって島田が妊娠してしまったのか?
・・・その真相は?
「Dr.クインチ4巻 case20」を読んだ感想
この作品の主人公は女性が多いんですが、今回は男性患者がメインのエピソードでしたね。
慎二の婚活の様子、なんだかリアルでした~
40代も後半の男性が婚活パーティーなんかに行くと、もう、金、金、金、経済力がすべて・・・みたいな感じで値踏みされるのが当たり前!
慎二みたいに、自分の内面をみて欲しい・・・と思っても、女性はシビアに結婚後の生活を見据えているので、婚活パーティーではどうしても会社やお金の話が中心になってしまう・・・
しょうがないですよね・・・とは言え慎二のように、そんな女性たちに幻滅してしまう気持ちも分かります。
そんな婚活疲れの中で身近な存在であった島田と付き合うことになりますが、こういう自然な展開が案外いいのかもしれませんね?
そして、まさかのパイプカット!
「えっ!なにそれ?」・・・と、このエピソードを読んで初めて”パイプカット”という手術の存在を知りました~( ´∀` )
いろいろと知らないことも学ぶことが出来るこの漫画、やっぱり面白いです!
そして今回のエピソードの「オチ」に、女性のしたたかさと恐ろしさを感じたのは私だけでしょうか?ww