Dr.クインチ

漫画「Dr.クインチ3巻 case13」ネタバレ・あらすじと感想

”美容整形”に対して確固たる信念を持つ美容外科医の「権藤弓一朗」ですが、実はおだてられるとつい考えを変えてしまうこともあります・・・

そんな、どこか憎めない性格の弓一朗のもとに、今日も悩みを抱えた人がやって来ます!

今回はどんな人物がやって来たのでしょうか?

 

 

「Dr.クインチ3巻 case13」のネタバレ・あらすじ

 

”民自党”公認の推薦を受けている経営者の「柳原宗一」は、議会議員選挙で念願の初当選を目指しています!

宗一は4年前の選挙に出馬して落選・・・

その時、「厳しい選挙を勝ち抜くためには情報操作が大事だ」・・・と気づき、「見た目の印象を良くして欲しい」・・・と、藤美容クリニック院長の藤美恵里子に依頼!

「そこまでするからには、有権者の共感を得られる明確なマニフェストがあるはず」・・・と思った恵里子ですが、その問いかけに宗一は何も答えずお茶を濁します・・・

そのやり取りを見ていた権藤弓一朗は、宗一の「パッとしない顔を変えてやる」・・・と提案しますが、宗一が望んでいたのは”パッとしない顔”の整形ではありません

実は、すっかり薄くなり寂しくなった髪の毛の「植毛医療」の依頼でした!

そしてついでに、ポッコリお腹の「脂肪吸引」も依頼します。

「その渇き、引き受けた!」

弓一朗は依頼を引き受けますが、その一方で恵里子は頭を抱えています・・・

それは、宗一に明確なマニフェストがあるとは到底思えなかったからです。

施術の日、後頭部と側頭部の毛を採取して植毛する手術を、弓一朗は手際よく行います。

生着率は90%と非常に高く、失敗の可能性はほとんどありません!

そして宗一が希望した通り、ダブダブのお腹から「脂肪吸引」も行いました。

それから1ヶ月後、宗一の髪は以前とは比べものにならない程フサフサになりました。

選挙戦の情報操作は”選挙ポスター”に大きく左右されるため、宗一はしっかり気合を入れ直します。

しかし、この段階になっても宗一から具体的なマニフェストは伝えられず、恵里子の不安は募るばかり・・・

 

 

そして、髪がフサフサになって若々しい外見になった宗一が再び、弓一朗のもとを訪れました。

実は、宗一の対抗馬となる新しい候補者が彗星のごとく現れたのです。

その候補者の名前は「河瀬和希」といい、ITで一躍お金持ちになったまだ20代のイケメン!

政党から後押しされていない無所属での出馬でしたが、宗一にとって驚異的な存在であることは間違いありません!

しかし、そのことを話す宗一の肌がいつの間にか黒くなっていることに弓一朗は気づきます。

宗一はさらに若々しくなるために、日焼けサロンで肌を焼いていたのです。

「ルックスはさておき、まずマニフェストをはっきりさせてみては?」・・・と、恵里子は提案しますが宗一は取り合いません。

それどころか、久しぶりに妻とセックスしたことを自慢し、マニフェストのことをはぐらかすのでした。

そんな宗一のさらなる要望は、”たるんでしまった顔の皺の改善”でした。

「そういうことなら」・・・と、弓一朗は”金の糸”を提案します。

金の糸を使えば、だらしなくなった顔のたるみの改善を見込め、肌が活性化し何歳か若返ることが期待できるのです!

その説明を聞いた宗一は、金の糸を使った手術を弓一朗に依頼!

その依頼を、もちろん弓一朗は引き受けました。

薄毛を目立たなくするための医療植毛はまだしも、日焼けや顔の若返りまで宗一はこだわるようになりました。

「マニフェストそっちのけ」で若返りを目指す宗一は、対抗馬の和希を押しのけて念願の初当選を果たすことができるのでしょうか・・・?

 

「Dr.クインチ3巻 case13」を読んだ感想

立候補したにも関わらず、マニフェストなどまったくない宗一に思わず「おいおい!」・・・と、ツッコミを入れてしまいました!

恵里子がマニフェストのことをしきりに心配していましたが、もう共感しかありません。

また対抗馬として現れた和希との対比が、とてもおもしろいと思いました。

有権者がどちらに投票するかは、深く考えるまでもありませんよね。

そして最後のオチの1コマが、実に見事な演出でした!

シリアスなケースもありますが、今回はクスリと笑いながら読める楽しいテイストのエピソードでした。