街でバッタリ、異母妹の「香耶」と出会って酷く罵られた美世・・・
何も言い返すこともできず、「自分には価値がなく、清霞には相応しくない」・・・と、ふたたび落ち込んでしまいます。
”異能が無い”・・・ということを、告白しなければならないと思いつつ、「それを知られればここにはいられない」・・・と塞ぎ込む美世に、どうにか自信をつけさせたいと思った清霞は、ある人物を呼び寄せます。
清霞の、美世に対する深い愛情を感じる第10話です!
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「わたしの幸せな結婚」 2巻 第10話のネタバレあらすじ
清霞が帰宅すると、出迎えた美世と一緒に珍しくゆり江がいました。
暗い表情の美世に清霞が、「どうかしたのか?」・・・と尋ね、ゆり江が事情を話そうとすると、美世は「何もありません」・・・と話を遮ってしまいます。
そして美世は夕食の支度が済んだことを淡々と告げて、自分の部屋に戻って行くのでした。
清霞が「出先で何かあったのか?」・・・と尋ねると、ゆり江は美世が異母妹の香耶に出会ってしまったことを話し、美世が部屋にこもっていて心配で帰るに帰れなかったことを説明しました。
清霞は、長年の虐待で自尊心を失い、すぐに謝る原因もそこにあると美世を分析することはできますが、彼女にどう声を掛け、支えてやればよいのか分かりません。
「どうしたら自信を持ってくれるのだろうな」・・・と、ぼそっと呟く清霞に、ゆり江は「ふふっ」・・・と微笑みました。
首を傾げる清霞にゆり江は、「女は愛されて自信をつけるのですよ!」・・・と助言します。
清霞が美世を大事にすれば、とても心強いはずだと言うゆり江。
美世への感情が”愛”なのかは分からなくても、「この先どうしたいか」を伝えることはできると清霞は考えます。
そして、美世の部屋へ向かい声を掛けると、美世は俯き謝罪して「放っておいてほしい」・・・と言うのでした。
頑なな美世に、清霞はきっぱりと告げました!
「美世が悩み抱え込んでいる心配事は、そのうち気にせずともよくなる」
そして、「言いたいことができたらいつでも聞く」・・・と言い残し部屋を後にするのでした。
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しかし、それから一週間もその状態が続き、美世の見送りや出迎えは一切なく、食事を共に囲むこともありません。
さらに、斎森家からは先日訪問した時の返答もなく、清霞を見張る「式」も途切れません・・・
式を放っている犯人の見当はついていましたが、直接の接点もなく、目的も不明なため出方を窺うしかありませんでした。
そんな憂鬱なことが重なる清霞に声を掛ける部下の「五道」
五道は、「まさか隊長が女性がらみで調子を崩すなんて」・・・と、ニヤニヤしています。
初めて長続きしている婚約者に会ってみたいな・・・と目を輝かせる五道に、「お前にはやらんぞ」・・・と、清霞は大真面目に答えます!
上司の急な惚気に寒気を感じる五道なのでした。
清霞は気を取り直して、五道に「明日のこと」を確認しました。
”居酒屋で奢る”という報酬を約束させられた清霞は、五道に何かを依頼している様子!
その頃、美世は自室で清霞のことを考えていました。
綺麗で、優しくて、強い清霞。
眩しくて傍にいられないと思う一方、彼の傍は居心地が良く、離れたくないと思ってしまいます。
しかし、傍にいたいなら本当のことを明かさなければなりません。
清霞に贈る「組み紐」は、すでに編み上がっていました。
これ以上このままの状態でいるわけにはいかないと分かっていても、「清霞に二度と会えなくなるかもしれない」・・・と思うと、本当のことを言えずにいるのでした。
その時、美世に「お客様です!」・・・と、ゆり江が声を掛けてきました。
実家の斎森家の者以外に、美世がここにいることを知る人はいません。
「まさか香耶が来たのでは」・・・と身構える美世の耳に、「お久しぶりでございます!」・・・と、懐かしい声が聞こえました。
その声の主は、斎森の女中だった「花」!
花はずっと美世の味方でしたが、継母に解雇されていたのです。
花は美世を見て、「大きくなられましたね」・・・と微笑みます。
「結婚し子供を産んで幸せに暮らしている」・・・という報告を受け、美世は安堵しました。
花は、美世が一番つらかった時に傍にいられなかったことを謝罪し、今日ここへ来たのは「美世の幸せな顔を見たかった」・・・からだと言います。
そんな花に美世は、心に抱えていた「異能者ではないから清霞には相応しくない」・・・という悩みを涙ながらに告白しました。
涙を流す美世を抱きしめて、花は「斎森とは縁のなくなった自分がなぜここに来られたのか?」・・・という理由を明かします。
「久堂さまは良い方ですね」・・・と微笑む花!
実は、清霞が花をここに呼んでいたのでした!
「わたしの幸せな結婚」 2巻 第10話のみどころと感想
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回を重ねるごとに、どんどん清霞の株が上がっていきます!
おそらく、美世と出会ったことで、清霞自身もすごく成長しているのでしょうね。
清霞は幼い頃から女性に辟易していて、多分、恋すらもまともにしたことがないはずです。
だから美世への思いが”愛”なのかも分からない・・・
でも、ゆり江さんも部下の五道も、私も含めてみんな分かっています!
それは愛です!
気付いてないのは”本人”だけ!
美世が塞ぎ込んでいるのも清霞が一言、「異能が無くても問題ない、ここにいろ!」・・・と言えば話は早いのですが、それでは美世にとってはただの「命令」にしかならなくて、美世の成長に繋がらない・・・
そう判断して、わざわざ清霞は「花」を呼び出したのでしょうね。
そう考えると、本当に清霞の思いは”愛”でしかないです!
次は美世が頑張る番ですね!