講談社の”Kiss”で連載中の「七つ屋志のぶの宝石匣」は、二ノ宮知子先生が描く、宝石×質屋の物語!
主人公の女子高生「志のぶ」は、下町にある質屋「倉田屋」の跡取り娘で、生まれつき「石の”気”」を感じるという特殊な能力の持ち主です。
そして、志のぶの生まれながらの婚約者「北上顕定」は、高級ジュエリー店の外商をしながら、北上家に代々伝わるという「幸運の赤い石」を探しています。
はたして、探し求める「赤い石」にたどり着くことが出来るのか?
「七つ屋志のぶの宝石匣」3巻 story11のあらすじ・ネタバレ
ある日の学校帰り、志のぶはカフェの店先で昼間っから酒を吞んでいる母親を見つけます!
「なにやってんのお母さん!店番は?」・・・という志のぶの叫び声に、「あら、志のぶ」・・・と悪びれる様子もなく答える母親・・・
そして、「なんでこんな所でお酒なんて」・・・と詰め寄る志のぶに、「だって最近ヒマなんだも~ん!」・・・と、あっけらかんと答えます。
この店は元々老舗の貴金属店でしたが、主人が引退したことで孫が店を引き継ぎ、改装して最近カフェバーとしてオープンしたばかりでした。
しかし、統一感のまったくない店内のデザインや調度品、そして肝心の料理もいろんな国のメニューが並んで何がメインなのかさっぱり分からない・・・
以前の貴金属店の主人をよく知っている志のぶは、こんな訳の分からない店に変えてしまった孫の行動を、「なげかわしい」・・・とバッサリ!
結局志のぶは、まったく気に入らないこのカフェバーで母親に誘われるままにしょうがなくランチを取り、自宅へと帰ります。
するとその道すがら、ホストっぽいちょっと派手な男が、大きな声で「高価買取バクシン王~」・・・などと言いながらティッシュを配っています。
「ブランド、時計、アクセサリー、高価買取いたしまーす!」
そのティッシュを受け取り、男が大声で宣伝している内容を聞いた志のぶと母親は、思わず口をあんぐり開けてビックリ仰天(゚Д゚;)
「買い取り業者!!!!」
すると、志のぶの近所の知り合いの人たちに次々と声をかけるこの業者・・・
「この前はありがとうございました~!」
「昨日はあざ~っス!」
ここで初めて、客を奪われていることに志のぶと母親は気づいたのでした。
七つ屋志のぶの宝石匣3/二ノ宮知子
何故か青年誌だと思い込んで「新刊がない……」と思ったら女性誌連載だった。恋愛要素がないからか。もっと志のぶと顕ちゃんの絡みが見たい! #二ノ宮知子 #七つ屋志のぶの宝石匣 pic.twitter.com/kqBKVyCHPk— かおり (@iRoakg) November 19, 2016
まさかの新手のライバル出現に慌てふためく志のぶと母親ですが、さっそく探りを入れるためにこの買い取り業者を突撃することにします。
「お手並み拝見よ」・・・とばかりに、ブランドバッグの鑑定を依頼・・・
すると業者は、「ハコいいですね~」・・・と食いつきは良さそうに見えたもののその後は、「ずいぶん色褪せてますね~、傷も多いし・・」などと、ちょっと横柄な物の言い方・・・
しまいには、「これ、どこで買ったんスか?」・・・とニセモノ扱いする始末・・・
おまけに出された査定額を見て、「あと少し」・・・と、金額upをお願いすると、「ちッ」・・・と明らかに不快な表情を見せ、とんでもないことを口にします。
「うちは倉田屋質店なんかより絶対高いッスよ!ホント自信あるんで!」
「悔しい~~~~ムカツク!!」
自宅に戻った母親は、倉田屋の事務室内で大騒ぎ!
あまりに雑で大雑把な査定をしながら、「倉田屋より高い!」・・・なんて豪語された結果、地元の常連客を次々に奪われてしまった現実にイラ立ちを隠せません!
そしてナゼか、売り上げが落ちている原因は常連客が目当てにしている「顕定」が店番をしていないから・・・という謎の理屈を持ち出し、顕定が店番をさせられることになるのでした。
しぶしぶながら、顕定が店番をしたことで確かに売り上げが改善し、しばらくは経営に問題は無いように見えたものの、あのバクシン王がいる限り不安定になるのは目に見えている・・・
「あ~~、消えないかしら~商店街から~」・・・と、母親が叫んでいるところに買い取りの客が訪れます。
「ハイ、ハイ~」・・・と志のぶが店のカウンターに出ると、そこには中年の女性が「宝石の買い取りをお願いしたいんですけど」・・・と笑顔で立っています。
その女性は、ダイアの宝石3点セットを鑑定書付きで差し出し鑑定を依頼しますが、志のぶはそれを見た瞬間、「すみません、うちではお取り扱いできません!」・・・と、すぐさま断りを入れ、「お引き取り下さい!」・・・と、この客を帰らせます。
「何だったの?」・・・と、あっという間に客が帰ったことを心配した母親がカウンターに出てきますが、志のぶは「あれは”モアッサナイト”だった」・・・と冷静に答えました。
鑑定に使う、普通の”ダイアモンドテスター”程度では見分けのつかない・・・という”ニセモノ”のダイア!
「じゃあ、今の人”置き込み”!!」・・・と驚いた母親は、すぐさま質屋組合に連絡し、詐欺師が現れたことを通報します。
その頃、さっきの詐欺女は、あの「バクシン王」にダイヤを持ち込み鑑定を依頼していました。
さっそく、ダイアモンドテスターを使って鑑定した店長は、「400万円でいかがでしょうか?」・・・と、まんまと騙され、その後バクシン王は商店街から消えたのでした・・・
「七つ屋志のぶの宝石匣」3巻 story11を読んだ感想
今回のお話でも、志のぶの鑑定能力の高さには驚きました~。
見た瞬間に真贋を見抜く能力ってやっぱり、圧倒的な知識があって、さらに本物と偽物が出す雰囲気のようなものを感じ取る力が必要なんでしょうね!
志のぶが持って生まれた”石の気”を感じる能力・・・っていうものを持っている人が、現実の世界にもいるのか気になりますね。
人間の能力ってやっぱりすごいので、実は普通にゴロゴロいるのかもしれませんが(゚д゚)