「七つ屋志のぶの宝石匣」は、「のだめカンタービレ」でおなじみの二ノ宮知子先生による、宝石と質屋さんのお話です。
主人公の「志のぶ」は、東京下町の質屋「倉田屋」で宝石の鑑定をしていますが、実は宝石の「気」を感じるという不思議な能力の持ち主!
そして志のぶの婚約者「北上顕定」は、高級ジュエリー店で外商の仕事をしながら、幼い頃に聞かされた”ある石”を探し求めています。
その石とは、北上一族を繁栄させてきた「豊穣の石」
顕定は今、その石を探すため危険な事に首を突っ込んでいるようです・・・
七つ屋志のぶの宝石匣 1巻 story4 のネタバレあらすじ
あらすじ1|志のぶの不思議な能力
倉田屋の蔵には、大昔の質流れ品や、代々の店主の道楽で集められた骨董品がかなりあるので、たまに手入れをしなくてはなりません。
ある日志のぶが蔵の中で骨董品の手入れをしていると、大切な台帳がありません!
「また顕ちゃんが持ち出したなー!」・・・と、怒る志のぶ!
台帳のことを問いただそうと、裏に住んでいる顕定のアパートに行きドアを開けると、そこにはなんと、腰にバスタオルを巻いただけの見知らぬ男が・・・
「顕ちゃんに友だち?・・・もしかしてあの人が”虎徹“?」
・・・などと思いながらも、顕定がいないので何も聞かずに帰りました。
学校では、「見て見て志のぶちゃん!昨日買った指輪!いい”気”もってる?」・・・と、志のぶに親しげに話しかける子がいます。
その指輪は「ガーネットリング」
話しかけたのは、秋元家の次女「摂子」でした。
ピンクダイアの事件から、すっかりおしゃれに目覚めた摂子!
この指輪は志のぶにとっても素敵な宝石に見え、作った人の愛を感じました。
放課後、摂子に誘われ指輪を買ったジュエリーショップに一緒について行くと、可愛くて”ドキュン”とするアクセサリーがたくさんあります!
そして、展示ケースの一角で見つけたアンティークの宝石を見ていると、「アンティークに興味があるの?」・・・と声を掛けられました。
その声の方に振り向くと、なんとそこには、顕定のアパートにいた風呂上がりの男が・・・
この男、実はこの店のオーナーで、ジュエリーデザイナーの「久世鷹臣」
顕定とは、ロンドンにいる時に出会った宝石好きの仲間でした。
志のぶは鷹臣に、「ここにあるアンティークの石たちは気持ちがいいというか、こんな気のいい状態の物がこれだけ揃っているって不思議」・・・と話しかけますが・・・
それを聞いた鷹臣は、「君の方が不思議なんだけど」・・・と驚きます!
あらすじ2|鷹臣の不思議な能力に驚く志のぶ
倉田屋で顕定が店に出ていると、買い取りの客が来店します。
その客が持ち込んだ品物は、倉田屋の昔の台帳に記載してあったものと同じもの・・・
それは戦時中、空襲から守るために北上家から倉田屋に一時的に預けられた財産のひとつで、有名な宝飾デザイナー「エメ・レリック」のアンティーク作品!
問題なければ300万円はくだらない、とても貴重な品物でした。
金額を聞いて慌てる、怪しい客・・・
その様子をみて顕定は”初犯の泥棒”かと疑い、一度預かるので明日の午後もう一度来店するように伝えます。
そして、この怪しい客と入れ替わるように、志のぶが帰ってきました。
志のぶはその「レリック」を見るなり、「うわっ、悪っ、真っ黒!」
・・・これを聞いて先ほどの客が泥棒と確信した顕定は、すぐさま客が書いた住所に行ってみることに・・・そこはただのマッサージ店、やはり偽住所だったのです!
「あれが盗難品だとしたら、北上家の財産がどこに散らばっていったのか知ることが出来るかも」・・・と、わずかな情報でもいいから、北上家に関する情報が欲しい顕定でした。
その後顕定が倉田屋に戻ると、そこには鷹臣の姿が・・・白目をむいて驚く顕定!
志のぶが、アンティークに詳しい鷹臣を呼んだのです。
「勝手な事するな、なんで志のぶがこいつの連絡先知ってんだよ?」・・・と更に驚く顕定!
「俺の店に来てくれたお客様だよ、あと裸も見られた」・・・とからかう鷹臣に、またまた混乱する顕定!
そんな顕定をよそに、鷹臣が真っ黒いオーラを放っているレリックを鑑定していると、なんと黒いオーラが消えて浄化されてしまいました!
この状況が見えているのは、もちろん志のぶだけです。
しかしこのレリック、結局は偽物でした・・・
顕定は、昔の台帳に載っていたものだと勘違いしていたのでした。
「残念だったね、偽物で。走って住所見に行ったのにね、アハハ」・・・とからかう志のぶ!
「うっせーよ、いいかげんにしろよ」・・・と怒る顕定!
そんな二人を鷹臣は、微笑ましそうに見ていました。
翌日、偽物レリックを持ってきた客が再度来店・・・手首には高級時計を付けています。
その時計を見て、「その金ピカ、どこで手に入れたのかな?」・・・と聞いたのは、地元の警察官「しょーちん」。
金ピカ時計は被害品で、訪れた客はやはり泥棒でした!
その後鷹臣は・・・「志のぶちゃん、ちょー面白いもんな、なんだろうなあの不思議な力は」
「あれ何かに使えないかな、野望がふくらんじゃうね」・・・と顕定に話します。
そして一方の志のぶも・・・「あの人は何かを浄化するような不思議な力を持っているの?」
「何かに利用できないかな?なんだか野望がふくらむ」・・・と考えているのでした!
お互いに相手の不思議な能力には気づきましたが、鷹臣自身と顕定は、鷹臣の不思議な能力には気づいていないようです・・・
七つ屋志のぶの宝石匣 1巻 story4 のみどころと感想
新たな人物「久世 鷹臣」が登場しましたね。
最後の二人の会話からすると、ただの宝石好き仲間ではないような気がします!
しかも、本人が気づいていない不思議な力まで持っている・・・
今後、志のぶが利用しないことはないでしょうね。
しかし、なかなか「虎徹」の正体が明かされませんね~。
鷹臣とも関係している人物なのか、今後がとても気になります。
今回は志のぶや鷹臣にからかわれている、顕定の慌てている様子が微笑ましかったですね。
志のぶと鷹臣、それぞれが持っている不思議な力が、顕定の調べている北上家の赤い石にどう関わってくるのか、伏せんが回収されていく今後の展開がとても楽しみです。